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プロジェクト

 現在、臨床児童心理学および子どもを対象とした認知行動療法について、以下の3つの研究プロジェクトを進めています。

・子どもの不安とうつに対する認知行動療法

・子どもの怒りと攻撃に対する心理社会的介入

・学校ベースのメンタルヘルス予防教育

子どもの不安とうつに対する認知行動療法

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 本プロジェクトでは、子どもの不安とうつに対する認知行動療法に関する研究を実施しています。不安症と抑うつ症の両方に有効である診断横断的介入プログラム「にげチャレ教室」を開発し (岸田・石川, 2019)、有効性検証の検討を進めています (Kishida et al.,  2022)。にげチャレ教室は、心理教育、行動活性化、エクスポージャーを組み合わせた全6回からなる個別形式のプログラムです。また、子どもの不安やうつに対する認知行動療法の媒介変数(なぜ効果があるのか)や調整変数(誰に効果があるのか)についても検討を行っています (岸田・石川, 2019; 岸田, 2022)。その他にも、子どもの不安やうつの維持悪化要因(認知の誤り、回避行動)や保護要因(快活動)の検討 (岸田・石川, 2017; 岸田・石川, 2019)、子どもの不登校に関するオンライン調査に基づく検討 (岸田他, 2024)、子どもの不安とうつに対する認知行動療法の治療者トレーニングプログラムの開発などを行っています。

子どもの怒りと攻撃に対する心理社会的介入

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 本プロジェクトでは、子どもの怒りや攻撃に対する家族ベースの心理社会的介入に関する研究を実施しています。子どもの反抗挑発症に対する親子認知行動療法プログラム「ここチャレ教室」を開発し、有効性検証を進めています (岸田・佐藤・石川, 2024)。ここチャレ教室は、心理教育、認知再構成法、問題解決スキル訓練から構成される親子参加方式の全10回のプログラムです。加えて、子どもの反抗挑発症に対するペアレント・トレーニングプログラム「ペアトレ教室」の有効性についても検討を進めています。その他にも、子どもの怒りの認知的特徴の検討 (Kishida et al., 2022)、怒りを有する子どもの精神症状の特徴に関する研究 (Kishida et al., 2022)、親の養育行動が子どもの精神症状に与える影響の検討 (岸田他, 2023)、子どものいじめや暴力行為に関するオンライン縦断調査に基づく検討 (岸田・福山, 2024) などを行っています。

学校ベースのメンタルヘルス予防教育

授業風景

 本プロジェクトでは、学校で実施するメンタルヘルス予防教育に関する研究を実施しています。子どもの不安・うつ・怒りといった様々な問題に対応できる予防教育プログラム「こころあっぷタイム」を用いて (Ishikawa, Kishida et al., 2019)、有効性検証や社会実装を行っています (Kishida et al., 2022; Kishida et al., 2023)。こころあっぷタイムは、認知行動療法とポジティブ心理学的介入の技法を用いて、担任教師が子どもたちに実施する全12回のプログラムです。その他にも、予防教育プログラムにおける教師トレーニングの有効性検証 (Kishida et al., 2022)、コロナ禍直後の不安に対する有効性検証 (Kishida et al., 2023)、小学生の自己効力感に対する有効性検証 (岸田他、2023)、中高生版の開発 (Kishida et al., 2023)、予防教育プログラムにおけるアウトカム開発などを行っています。

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